崎 -zaki- 解説編 第1話

崎の闘牌について解説をいれていきます。

まずは菅の配牌から第1打目のシーン

東1局 親:優樹 ドラ:

南家 菅 手牌

 ツモ

ザキ(ふうん。なかなかの好配牌じゃないか。とりあえず打2索か)

菅 打

おいおい、翻牌絞れよ。2索のくっつきなんていらんだろ。

期待はしてなかったけど、麻雀覚えたてならこんなもんか。


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菅の配牌は両面ターツが2つ。カンチャンが3つ。ペンチャンが1つで789の三色も見えるまずまずの配牌。

ここに第一ツモが孤立牌の

ザキは役牌を絞って2索切りと言っています。

ただこの手牌はもちろん最終形が順子手です。

順子形の最高形はピンフ3色もしくはピンフ一通。

つまり両面が多く順子手になりそうな手牌はピンフを狙うべきなのです。

役牌を絞る意味はありますし、重なって鳴ければアガリに1歩近づきます。

でもこの手牌には頭がないため鳴いても遅くなってしまいます。

ここは遅かれ早かれ切ってしまうであろう役牌を真っ先に切ってペンチャンと孤立牌しかない索子のどれかが重なって雀頭になるのを待つというのもアリだと思います。

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次に優樹が先制リーチ。同順、菅にテンパイが入りリーチするシーン。

数順後

優樹「ははっ!親リーチ!」

菅 手牌

 ツモ

役はリーのみだけどテンパイで親に追いついた。

この手は萬子の上は重ならずに他に頭ができてて9萬を引けば辺7索でもリーチにいけるが、ドラが2つとはいえ親リーチもかかってる。


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まず菅の配牌からだとこのような形のテンパイが理想でしょう。

ドラを引き入れてペンチャンを埋めた高め3色のピンフ形。
しかし実際にはこうはならずにテンパイまで頭ができませんでした。

ザキの言うとおり、この形でリーチはありえません。

まずドラドラとはいえ愚形テンパイ。待ち牌の数は4枚。

対して親の優樹は両面や3面張にとっているかもしれません。

今回他家の捨て牌は書いていませんが、索子が場に高ければツモれる確率も低いですよね。

ここは優樹の現物を切って回すのが正解です。

ちなみに

この形であればどうでしょう?

あなたはこのテンパイでオリますか?

押し引きの条件で先手・好形・高得点というのがあります。
先手ではありませんが同順。好形ではありませんが高得点です。

ここも意見が別れるところですが、僕はオリません。

親のリーチがかかってて7索なんてぶっこいの出るわけないので真っ向勝負でリーチします。

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そして親の捨て牌は・・・


いきなり辺張落としから入ってることからおそらく筒子はドラの4筒を使っている。配牌からターツが多くて1245とあるところからダブル面子を嫌った辺張落としだろうな

もしくは44とドラを対子以上で持っている可能性もある。

そしてリーチ直前の6萬切り。7萬はあたりの可能性が高い。

現物がない以上はオリるのも難しいがいきなりの7萬勝負は・・・

菅「おっかけリーチ!!」

なにっ!?

バシッ

バカかこいつは!?

ドラドラとはいえリーのみの辺張で親に突っ張るやつがどこにいる!?

せめて9索切りで回って両面ができるか8索が重なってからリーチだろ!

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まずザキの捨て牌読みについて。

優樹は菅のようにテンパイまで引っ張らずにいきなりペンチャン落としから入っています。

早い段階でペンチャンを落とすのは次の場合がほとんどです。

ザキのいうとおり、このような形があって他にも面子構成のターツが多くペンチャンやカンチャンのどれかをはらうときです。

このように1245という形があれば、12を切ったあとに3をツモっても345の面子ができますよね。

12の辺ターツと45の両面ターツは受け入れが被っているダブル面子と呼ばれ、この場合のペンチャン落としをダブル面子落としと呼びます。

ここではドラが4筒のため親の手牌にはドラが高確率で使われているとザキは読んでいますが、このような理屈からです。

リーチ直前の6萬切りがあるので7萬は危ない。とザキは言っています。

この段階では確率30%くらいで危ないです。

優樹は6萬手出しの後に東を切ってリーチです。

ここでは他家の捨て牌は書いていませんが、安全牌として持っていた、もしくはダブ東なので重なるのを期待しつつ絞っていたという2つのパターンが考えられます。

前者の場合も後者の場合も7萬が危険牌となるのは

とあって6萬を先切りしたときです。

この6萬先切りはいわゆる完全イーシャンテンといわれる形から両面を固定して先切りする好牌先打というやり方です。

優樹が本当にこの形から6萬を先切りしたのかはわかりませんが、イーシャンテンまで手にもっていたということはその可能性があるわけです。

ちなみにこの好牌先打ですが、有効な場合とそうでない場合があります。

たとえばとあった場合、優樹のように早い順目でのイーシャンテンなら6萬は切らない方がいいです。

3枚目の6萬を引いて、もしくは頭候補が暗刻になってしまいテンパイを逃す可能性があるからです。
もしくは他家の河に5萬や7萬が多く捨てられている場合。
山には6萬が残っている可能性が高く、さらに他家に6萬は使いづらく6萬でロンされる可能性が低いからです。

逆に好牌先打が有効な場合とは?

有効じゃない場合と真逆で、順目が深い(10順目以降)とか、先切りしたい牌の色が場に高いときです。(下家がその色に染めている場合も同様)


それでは次回お楽しみに